いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

セピア色

恵方巻、2本買って帰りました。


一人暮らしなのに2本! 


キンパ巻と鉄火巻、1本ずつ。ちょっと贅沢をしました。


散財と言えば散財なんですけど、


ここのところしばらく外食もしていないし、


自分へのご褒美を兼ねて、2本の恵方巻です。


それに、旦那さんにお供えをするには、1本ではちょっと心許ないので、


旦那さんが生きていた時みたいに、


2種類別なのを買って、シェアリングしてみました。


つまり、キンパ巻も鉄火巻も(本当はダメなんでしょうけど)半分に切って、


半分はテーブルに、もう半分は写真の前にお供えして、


今年の方角は南南東だそうですけど、


結局はいつもと変りなく、テレビを見ながら(もちろん一言も話さずに)


食べてしまいました。


だけど、我が家の場合、


テレビを見ながら食べると、どうしても向きが南東の方角にはなるので、


ちょっとずれてるけど、多少のご利益はあるかもしれません。




恵方巻を携えて帰って来て、


何の気なしに、旦那さんの写真に向かって、


「今年も一緒に美味しい恵方巻を、食べようにゃ。」と言ったんです。


「食べようね」じゃなくて、「食べようにゃ」。


とうとうネコになっちゃった……ではなくて、


毎年毎年一緒に食べていた恵方巻を、一人で食べる恵方巻を、


悲しくも、寂しくもなく、普通のふざけた調子で「食べようにゃ」なんて言ってしまったことに、


小さな罪悪感と共に、自分の変化を感じました。




恵方巻を1人で食べる節分が、私の中で、すでに普通の節分になってしまっていて、


旦那さんと一緒に恵方巻を食べた節分は、


過去の思い出の1ページになってしまったのかもしれない。


その思い出は、とても素晴らしい思い出ではあるけれど、


でも思い出は過去であって、決して現在進行形ではありません。




そんな日も、あったっけな。


そして、だんだんだんだん遠のいていくんだよね。


そんな過去の出来事として、思い出の1ページになってしまった2人で過ごした節分が、


なんだかちょっと、記憶がセピア色の感じです。

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