他虐(造語)(4)
退院前日の土曜日、
リフジン様は出勤日だったため、
彼に最後のリハビリテーションをしてもらうことができました。
そしてリハを受けたのち、病室まで送ってくれた彼に、私は言いました。
「握手だけ、してもらっていいですか」。
その日のリハビリは、ふたりとも何だかぎこちなかったです。
そういうものですよね、別れって。
前日まで親しく仲良くお喋りしてて、他の先生や患者さんに冷やかされた程だったのに、
当日はふたりとも無口になってしまって。。。
なんだか彼は話すことに困って、
言うに事欠いて ♬きちんと体が欲しがる食事をとること (^^♪ なんて話をしだすし、
私に「最後の日にそういう話ですか!?」と言われて、
「だって大事なことだろ。」だって。
そりゃあ大事ですけどさ。 今じゃないでしょうよ。
病室に戻ってきてしまって、
彼はもう次の患者さんを迎えに行かなければならない時間だし、
私は、だから最後に言ったのです。
「握手だけ、してもらっていいですか?」。
もう私なんて、別れが間近で神経が上擦ってて、言葉も敬語しか出てこない。
だけど、最後に彼に言う言葉は、既に決まっていました。
最後に握手だけ、してもらおう。
彼が握手を苦手とするのは承知の上でした。
ここは私の他虐さが表出しました。
リフジン様は、相手と不用意には接触したくないという性分。
それは、彼のリハビリのやり方でも顕著だったのです。
最初のうちこそ、私が前の先生の時に驚いた、
「自分の膝の上に私の膝を乗せて、私の太ももをもむ(もみしだく?)」ということを、
リフジン様もやったのです。
そこらへんは彼も彼なりに、プロフェッショナルに割り切っているらしい。
( 何故覚えているかと言えば、「あ~、どの男の先生も、やっぱりこういう事やるんだなぁ」と思ったから。
そのころはまだ病院を移ったばかりで、リフジン様など私の眼には、ただのガキンチョでしかなかったから、別になんてことなかったけど、
とりあえず、「やっぱり世の中は狂ってる。いくら医療でも、男性は女性にこんなことをやってはイカン!」とビックリしたから、すごくよく覚えているのです。
前にも謝りましたが、もしリハビリの先生が読んでいたら、ゴメンナサイ!)
でもそのうち、リフジン様は作業療法士として私の身体の様子がわかってくると、
ほとんど彼は、私の身体に触らなくなりました。
リハビリ中、私には一切手を触れず、
私が自分でタオルを使って自主トレをするのを指導したり、
「はい、もっと足上げてぇ~。」と指示だけ出したり、そんなんばっか。
「触るのは嫌だ」と思っているのか、
はたまた「触ったら申し訳ない」と思っているのか、
どっちなのかは知らないが、
私はそれを何とかして払拭したかったのです。
てか、超えてきて欲しかったの。
私だから。
私が受け止めてあげるから。
飛び込んでおいで、 私の胸に。
私はきっと、あなたには特別の存在のはずで、
だから、できるはずなのよ。
飛び超えてきて欲しかったの。
障害を。
あなたの心の障碍を。