旦那さんが、命を守ってくれました。
昨晩、少し不思議なことがあったので、その話をします。
というか、私自身が経験した話ではないのですが。
以前このブログにも何度か書いたことがありますが、
私は以前から少し、旦那さんと一緒にある活動をしていました。
今は旦那さんは死んでしまったけれど、
ある目的があって、継続して何人かの人と定期的に会う、ということをしています。
昨晩もその集まりがあったのですが、
集まってくれた一人が、
数日前にあった、少し不思議な話をしてくれたのです。
彼…は、40歳代後半くらい?年齢はちゃんと聞いたことないのだけれど、
その人は、旦那さんが元気だったころからの参加者で、
旦那さんから可愛がられた人でした。
その彼が昨晩、「実は…」と話しだし、
数日前に大きな自動車事故を起こしてしまったのだそうです。
雪の積もった道路でスリップ事故を起こし、
単独事故だったそうなのですが、乗っていた車は大破し全損。
昨日の会合にはレンタカーで来たのだということでした。
クルマはスリップして制御不能となり、
一回転して、天井を下にした状態で停まったのだそうす。
窓も割れて、クルマの中にあったものも全部、
雪や泥にまみれてグチャグチャで、すべて廃棄することになったのだとか。
そんな悲惨な事故だったのに、
当の本人は、腕を少し擦りむいた程度の軽傷で済んだとのことでした。
軽傷と言っても、包帯や絆創膏もしていない程度の軽傷です。
彼が言うには、
以前、旦那さんが彼にプレゼントした本が、彼を守ってくれたそうなのです。
大破したクルマと体の間に、その本が挟まってくれていたのですって。
クルマは制御不能となり道路を擦ったけれど、
本が守ってくれて、体を擦らずに済んだ、
だから軽い傷で済んだのだ…と彼は言っていました。
彼はその本を、形見と思って今まで大事にしていてくださったそうなのですが、
本自体は事故でボロボロのグチャグチャになってしまい、
捨てるしかなかったそうです。
だけど、もしその本がそこになかったら…と思うと、
「守ってくれたんだなぁ。」と、しみじみ彼は言っていました。
私も、旦那さんが守ってくれたんだと思います。
彼の事と、それから私の事も。
会合はとても少人数の集まりなので、
もし、彼が事故で入院とか、それ以上のことに仮になりでもしたら、
定期的な集まりが開けなくなってしまう可能性があったのです。
そしたらきっと、私にも少なからず影響はあったはずで……。
例えば、旦那さんが居なくなっても、微力だけどその会を守ろうとしている私の気持ちとか、
もう少し大げさに言えば、
今、なんで生きているんだか、さっぱりわからなくなっている私が、
「とりあえず生きてなきゃ」と思うのは、
この会合に来てくれる数少ない人が居て、その為に開く目的がある…というのも、
現在の私自身の、数少ない生きる理由のひとつではあるからなのです。
そういう意味で旦那さんは、彼の事も、私の事も、
守ってくれたに違いありません。
だから、守ってくれたこの命を、これからも大切にしていこうと思います。