いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

記憶の上書き保存

旦那さんが元気なころは、美容室に行くたびに、お店の人に「この間どこへ行った…、ここへ行った…」と旅行の(自慢?)話を聞いてもらっていたのですが、


旦那さんがいなくなって、旅行の話はすっかりできなくなったので、今日は「最近ヘタの横好きでミシンに凝ってる話」をしてきました。


ミシンと言えば、今、カッポウギを作ろうとしています。


エプロンじゃなくて、カッポウギです。


私は冬はぜったいカッポウギ派なのですが、いまいち気に入ったカッポウギを持ってなくて、


難しそうだけど作ることにしました。


型紙を起こし、布を断ち、接着芯を張るところまで終わったところです。





髪の毛カットをした帰りに、1時を過ぎちゃったのでお昼を外食することにしました。


でも、近くのお店はみんな、旦那さんと行ったことがあるところばかりです。旦那さんとの思い出があるお店は、行くのに大きな決心が必要です。


だけど遠くの店に行ってたら2時回っちゃうなぁ…と思い、結局近くのラーメン屋に入ることにしました。





旦那さんと随分一緒に行ったラーメン屋さんです。


最近は健康を考えて、あまりラーメンは食べないようにしていたみたいだけど、前はラーメン大好きで、私もよく付き合わされました。


だけど旦那さんはラーメンに入っている焼き豚があまり好きじゃなくて、必ず私にくれるのです。


餃子は一時期、お酢と塩だけで食べてたけど、やっぱりお酢と醤油とラー油の組み合わせに戻ったようでした。


そんなことを思い出しながら、ひとりで寂しくおいしいラーメンを食べました。





だけどたぶん、私もうあのラーメン屋さんには、次からそんなに抵抗なく行けるのです。


あの店はもう、私の中で、「旦那さんと一緒に行った店」ではなく、「私一人で食べに行けた店」になるのだと思います。


つまり、「外食OKの店」として上書き保存されたというか。


「クリアしたぞ」みたいなヘンな満足感があるんですよね笑。




そうやって、旦那さんが逝ってしまってからの時間が長くなるにつれ、


いろんなことが、旦那さんはもういないものとして、だんだん上書き保存されて行くのだと思います。


そしてだんだん彼の思い出は薄れてゆくのかもしれません。


…さびしいなぁ。

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