いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

想定外

旦那さんのものは、だいたい、部屋のどこに何があるかは、


(だいたいだけど)わかっているつもりです。


引き出しには何が入っているとか、Tシャツはどこに入っているとか、


帽子はどこ、この引き出しには写真が入っているとか。


だけど、如何せん”だいたい”なので、


そのうち、いつか、想定外の遺品が出てくるんだろうな、


その時きっと私は動揺するのだろうな…と思っていました。





今日、その”想定外”が出てきました。


ずっと前からなんとなく使っていない引き出しがひとつあって、


日ごろ使っていないから特に開けることもしなかったんだけど、


「あら、そういえば…」と今日、突然開けてみる気になったのです。





そしたら、旦那さんが冬物を入れるのに使っていました。


旦那さんが亡くなったのは初夏になりかけの頃だから、


使わない冬物とかを詰め込んでいたみたい。


小さなその引き出しから、厚手の靴下とかパンツとかにまぎれて、


前にふざけて旦那さんが買った「ピカチュウの腹巻」が出てきたのです。





お腹が冷える…といって腹巻を買いに行って、


「いいのがあったぞ」と買ってきた、まっ黄色のピカチュウの腹巻です。


前にでっかいピカチュウが1匹描かれてて、


後ろにはちゃんとしっぽが描かれている腹巻です。


ふざけて買ってきたのだけど、気に入って冬の間時々つけて寝ていました。





やはり、想定外の思い出の品物が出てくると、精神的に動揺しますね。


でも、不思議に涙は出ませんでした。


ふふふ…と笑って、遺影のところに行って、


「ちょっとちょっと。ピカチュウの腹巻出てきたよ!


大好きだったよね、この腹巻!」と報告しました。


写真の中の旦那さん、いつもに増して笑顔のように見えました。







腹巻もそうだけど、あっちこっちに旦那さんのものはたくさんあります。


引き出しやらタンスやらに入ったまんまになっています。


他にも、一人暮らしになってしまって、もう絶対使わないものが山ほどあります。


ほんとにこの品物たち、どうしよう???


………。


でも、いーや。


どうせ私が死んだら、全部がゴミになるんだもの。


それまでほっておくのも一つの手かな…なんて思い始めています。

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