いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

そういえば、「昇華」という言葉があるな…と、ふと思いました。


昇華って調べてみると、心理学や化学、ビジネス等でいろんな意味があるそうですが、


私が思ったのは、「情念などがより純粋な,より高度な状態に高められること。」という意味の ”昇華” です。




昨年の夏からの二つの恋愛を通して、


気が付けば、


私にとっての旦那さんは、その存在意義が以前とはまるっきり違ってしまっています。





亡くなってしばらくは寂しくて、寂しくて、泣いてばかりいたんです。


だけどいつの間にかその涙も枯れ、少しずつ落ち着きを取り戻しはしましたが、


その時点での旦那さんは、私にとってまだ「家族」で「パートナー」で「連れ合い」でした。


だから、居なくなってしまったことでぽっかり空いてしまった空間に、強い違和感を持っていました。


もしかしたら、ぽっかり空いてしまった空間を埋めるための、二度の恋愛だったのかもしれません。





そして、その二つの恋愛も終わってしまった今、


”ぽっかり空いてしまった空間” に特に違和感を感じない私が居ます。


ぽっかり空いた空間は、今でも確かにあるんですよ。以前と同じ大きさで深さの穴が。


だけど、それがあるのが普通のことになっているというのか。


特にダメージを感じなくなっているというのか。





そして、そのことと多分関係があるのが、


旦那さんがもはや、私の「家族」でも「パートナー」でも「連れ合い」でもなくなっているという事なのです。


つまり、それが、”昇華” なの。


私にとっての旦那さんが、以前よりずっと純粋な,より高度な状態に高められているという事なんです。


たぶんもう、男じゃない。異性じゃない。そういうレベルじゃないんです。




イメージに一番近い言い方が、神様と私の間にいる存在。


私、特に信仰を持っているわけではないんですが、


60年弱生きてきた経験上、この時空間にはたぶん何かの意思が働いているのだろう、と思っています。


そうでなければ説明のつかないことを、私も幾度も経験したからです。


そしてその、偉大なものに、多分旦那さんは私より近い位置にいるのだと思うんです。





亡くなったから、行けたんだな。 その、以前よりずっと純粋で高度な状態に。


そして私はそれに気づけた。今旦那さんがどこに居るのかを。



でも、あながち間違ってはいないと思うんですよ。


死んじゃったらそれで終わり、無に帰る、なんて、あるわけないじゃないですか。


死ぬ前日まで、あんなにまでエネルギッシュで情熱的に、生きることに執着していたあの人が。


まるっきり無いことになるなんて、そんなことが、あるわけない。


私を愛してくれた優しい暖かいその想いが、まるっきり無くなるなんて、そんなことが、あるわけない。





でしょ?


そうは思いませんか?


あなたの大事な人が、死んだその日から、まるっきり無かったことになるなんて。




つまり、人は死んだら昇華するんだと、私は確信を持って言う事ができます。


より高い次元に純粋さを増して、姿を変えて生き続ける。





それが、正真正銘の「命」だとは思いませんか?

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