記念の手形
メモを送るとこに送って、やっと一息ついて、
部屋の掃除をし始めました。
そしたら。
生前、旦那さんが部屋の壁に掛けた飾り物に、ふと目が行きました。
旦那さんが旅行に行き、岩手でわんこそばを食べた時の、店からの記念の飾り物、
駒形の手形です。
今日ふと目をやったのは、旦那さんからサインがあったのかもしれないです。
なんとこの手形の発行日?は、平成14年(2002年)の3月3日。
22年前の、今日ではないですか!
(私は記憶力が悪いので、3月3日なんて書いてあること、すっかり忘れてました。
だってこの手形は、私が旦那さんと暮らし始めた頃から壁に飾ってあったんですもの。)
私が旦那さんとお付き合いを始めたのは2007年のクリスマスなので、
それより5年も前。だから私はこの、盛岡そば処東屋には行ったことはありません。
だけど一緒に盛岡に行った時に、そういえば「昔、わんこそばを食べに来たんだよ」なんて話をした覚えがうっすらある。
ちなみに東屋のホームページを見てみたら、
結構大きなお店なんですね。
手形は100杯以上食べたお客様に差し上げます、となってます。
旦那さんのことだから、そんなに大食いでもないのに、手形欲しさに頑張ったんだな。
101杯でなく106杯なのが、あの人らしい。
見栄と根性で頑張ったんでしょう。…おなか一杯だったクセに。ふふ。
でも、おなか一杯ながらも頑張って106杯食べた、
その日から、満22年が経ちました。
日付を見たとたんに思ったのは、
「人はやっぱり、死ぬんだなぁ。」、という事。
わんこそばを元気に食べて、
その思い出を連れ合いに語って、「いや~、腹がいっぱいだったよ」なんて笑って。
でも、そんな楽しい記憶もいずれその人自体が「無」になってしまう。
今はもうせっかくの記念の手形があっても、それを懐かしむ人はこの世にいない。
そういうことが、どの時代でも、万人にとって起こるんだ。
やっぱり人は、必ず死ぬんだね。
抗えないんだなぁ、と、ちょっと寂しい気持ちになりました。