吾妻小富士
お盆休みも中盤です。
今年は結局、どうやら花火は見に行かない流れですが、
「せっかく休みが続くのだから、どこか出掛けてみようかな」と思って、
何日か前に、旅行雑誌を買いこんでいました。
私、以前は、旅行とかドライブの趣味ってほとんどなかったんです。
楽しさを知ったのは、旦那さんと一緒に出掛けるようになってからです。
この間ブログにも書きましたが、
旦那さんが死んじゃって、
生まれて初めて自分で予定を決めて、5月に石切山脈に出掛けてみて、
自分でもできるし、
ひとりで出かけても、案外楽しめるじゃん…という感想でした。
だから、今まで知らなかった趣味を私に置いて行ってくれた(?)旦那さんには
ほんとに大感謝です。
そして今回は、旅行の雑誌を眺めているうち、
福島にある吾妻小富士に出掛けることに決めました。
吾妻小富士という名の山が、福島市にあり、
当初の計画では、喜多方市で喜多方ラーメン(坂内食堂)を食べて、
磐梯吾妻スカイラインで浄土平まで行く予定でした。
だけど今日、実は、すごく混んでてラーメンは食べられなかった!!
お昼時を少しずらして、午後1時半ごろに喜多方に着いたのだけど、
どの店にも、ラーメン待っているお客さんが山ほどいて、
駐車場も停められないし、
老舗の坂内食堂なんて、たぶん70~80人ぐらいのお客さんが並んでました。
感染症対策が緩んだ、しかもお盆の休みに、
何も考えずにホクホク出かけてきた自分のオタンコを呪い(涙)、
ラーメンはリベンジを考えることにして、その足で浄土平へ。
吾妻小富士は割と標高があるので、いい加減クルマで登るのですが、
下は晴れているのに、山頂近くは少しガスっていて、
でも、浄土平にはたくさんの観光客がいて、
健脚の方は、徒歩で山頂のお釜まで登っていました。
私、きっと初めて通ったのだけど、
浄土平から福島市のほうに下る山道が、すごく興味深かったです。
道路端にたくさん「ガスに注意」、「ガスに注意」、
「車の窓を閉めてください」なんて書かれてあって、
要するに硫黄のガスなんでしょうね。
風景も、硫黄の成分のせいか、あまり植物が生えていなくて、地面がむき出しになっていて、
ものすごく独特な印象を受けました。
でも、「ガスに注意」のため、クルマを停めて良い場所はなく、
写真を撮ることができなかったのが残念です。
だいぶ降りてきて、市街地に近づきつつあったとき、
クルマを停めて休憩していて、
気が付いたら、
ドアミラーにトンボちゃんが一匹とまっていました。
しばらくじっとしたまま、ほとんど動かないんですよね。
ムシの寿命は短いから、
「たぶん、もう、そろそろ死んじゃうトンボなのかなぁ」と、
そっと指を伸ばしてみたら、
私の指にしがみついて、そのまんま、またしばらくじっとしていました。
そして、飛ぼうとして、地面に落ちてしまいました。
小さなムシでも、「命」だからね。
「命」って、どこから来て、どこへ行くのだろう。
トンボちゃんが手から飛ぼうとして、ポロっと地面に落ちてしまって、
なんだか悲しかったです。
トンボちゃんの命と、旦那さんの命。
あっちの世界で、今頃、旦那さんの指にとまってたりしてね。