いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

一昨年前の今日

一昨年前の今日、


私たちはこのアパートに引っ越してきたのでした。


といっても前に借りていたところから、おそらく数百メートルの距離です。


ちょっと理由があり、住居を変えることは私が言い出したのですが、


その後せっせと探し回って今のアパートを見つけてくれたのは、旦那さんでした。




前のアパートと同じくらいの家賃なのに、


前に比べて部屋は広いし、駐車場から部屋までも近いし、


日当たりなど環境も良いし、近くに店もたくさんあるし、


ふたりとも、見てすぐここ…と即決で決めたほどでした。




それからは忙しくって、


あちこちの店に行って、家具やカーテンを決めたり、


引っ越し準備で箱詰めをしたり。


引っ越しは、旦那さんが続けて休めるお盆にしたのです。


私も引っ越し当日と次の日は連休を申請して、準備万端でした。




楽しかったなぁ。


広くて新しい(←リメークしたて!につき)部屋に、


ふたりともウキウキワクワクしてました。


……だけど結局、1年も住まないで逝っちゃいました。


まるで足の悪い私のために、


外階段もなくて、駐車場から部屋までが近い今のアパートを、


自分が死ぬ前に探してくれたようで、複雑な気持ちになります。





アサガオの蔦をはわせるために、ベランダにちゃんとネットも貼ったのに。


種をまく前に逝ってしまいました。


アサガオの種まきって、だいたい5月中にやるのだそうですね。


背中の痛みのために、種まきができなかったのかもしれません。


ネットの下のプランターには土も入っていて、


あとは種をまくだけの状態になっていました。






あれから2年が経ち、今日はお盆の入りの日です。


ここに住み始めてからは、もう、ひとり暮らしのほうが長くなっちゃいました。


お花は一昨日、取り換えたばかりだったので、


今日は、旦那さんの好きなお菓子でも買ってこようと、


お盆にはちょっと似つかわしくないのですが、“うぐいすパン”を買いに行きました。





アンパンでもなく、カレーパンでもなく、何故かうぐいすパンなのです。


生前も時々、うぐいすパンは朝ごはんに出していて、


実は倒れた当日も、朝食に食べてもらおうと、前の日に買ってきていたのでした。




だけど、食べてもらうことはできませんでした。


倒れた当日、救急病院から一人で帰って来て、


旦那さんが飲み残した麦茶のコップと、食べなかったうぐいすパンを見て、


強い絶望感に襲われた覚えがあります。


お医者さんから、予後がおそらく期待できない事を聞いていたので、


彼はもう、うぐいすパンを食べることも、麦茶を飲むことも、


無いだろうと想像がついたから。




想像は、そのとおりになりました。


私はしばらく食もままならず、その時のうぐいすパンは結局ゴミ箱に行っちゃいました。


だから今日、改めてうぐいすパンを買ってきて、お供えしました。


それから、甘党の旦那さんが好きだったマンゴー味のプリン菓子もお供えし、


ついつい私用に、おはぎも買っちゃいました。




結局は近日中に、全部私のお腹に入ることを考えて、ちょっと後悔しています。苦笑。


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