いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

折り鶴

雨が一日中降っていました。


アパートから小道を一本隔ててすぐ小さな川(用水路的に小さな川ですが)があるので、


雨が心配になって一度のぞきに行ったけど、大丈夫そうでした。


あとは、今日は休みだったこともあり、


雨の音を聞きながら、一日家の中で過ごしていました。





生協のチラシの中に、


「折り鶴づくりにご協力ください」というものを見つけました。


折っていただいた鶴は、共済金やお見舞金の請求書類に同封させていただきます…だそうで、


チラシの裏に切り取り線が付いていて、


ハサミで切ると、可愛い柄の6枚の千代紙になる…という代物でした。




以前だったら、絶対、協力しなかったと思います。


もちろん旦那さんが家事を手伝ってはくれたけど、


でも料理作らなくちゃいけないし、買い物もあるし、洗濯もしなくちゃならないし。


それに、あの頃はそれで充分満たされていて、


時間は2人の生活のためだけに使うものでした。




だけど、今なぜ、折り鶴を折る気になったのか。


時間があるから。


することないし、暇だから。


折り紙するの、嫌いじゃないし。


……だけど、それだけじゃないみたいな気もしました。




「私が折った折り鶴を見て、ちょっとでも微笑んでくれる人が居たら。


そしたらその、微笑んでくれた誰かと、ちょっとだけ繋がっているような気がしない?」。


私、やっぱり寂しいんだな、と思いました。


誰かとの、何かとの、小さな絆を求めているんだなと。





千代紙は6枚だったので、6羽の折り鶴を折りました。


これできっともしかしたら、6人の人に、私の折り鶴が贈られることになるのだと思います。


ちょっとヘタクソではあるけど、私の折り鶴を見て、


6人のうちの1人でも、だれかの心が温かくなったら。




今の私には、このくらいのことしかできないけれど、


だけど考えようによっては、


ちょっと素敵なことだと思うのです。


誰かの心に、ほんのわずかでも影響できることって。


それって、人間だけが知っている喜びのような気がします。


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