出た時のまんま
今朝、出勤前に、
部屋干しの洗濯物をたたもうとして、
物干しハンガーからバサバサと乾いた洗濯物を外して
とりあえず、勉強机の上に山積みにしました。
その時ちょうど、コーヒーメーカーから「出来たよん ♪♬」の音が聞こえたので、
コーヒーサーバーをはずして隣の居間に持っていき、
カップにコーヒーを注ぎ、
朝食を食べ、食器を洗い、化粧をしていざ出勤。
出勤しようとして、ちらりと隣の部屋を見て、…「あ。」と思いました。
洗濯物、たたむのすっかり忘れてた。
でも、ここで洗濯物の事をやっていたら遅刻は避けられないので、
やむなく、そのまま出勤することに。
クルマを運転しながら思いました。
「こんな時、前だったら、先に帰った旦那さんが洗濯物たたんでおいてくれるのにな」。
机の上に洗濯物が山積みになっていたら、
あの人のことだから、絶対たたんでおいてくれるはず。
そしてきちんと、タオルはタオル、パンツはパンツ、靴下は靴下、
タンスの決まった場所に閉まっててくれたはずでした。
料理はほとんどダメで、全然手伝ってくれなかったけど、
その他は、割とよく気が利く人でした。
だけど、彼が居なくなって2年。
それからこの部屋にはずっと私一人で暮らしてきました。
なので、帰って来てみたら、当然ですが、出た時のそのまんま、です。
洗濯物は机の上にうずたかく積まれたままになっていて、
薄暗い部屋の中、シーンとして、何一つ動く気配もなく…。
まるっきり想像した通りの現実がそこにはあって、
いっそうの寂しさが胸に刺さりました。