~僕には世界がこう見える~
昨日は日帰りで、所沢の角川武蔵野ミュージアムに行ってきました。
いろんな意味でちょっとショッキングで、
家に帰って来て、なかなか寝付けなかったほどでした。
圧巻の「本棚劇場」では、
うわさに聞く「ドグラ・マグラ」の上・下巻を、初めて見ました。
手が届くところに造作なく置いてあって、少し驚いたのですが、
さすがにkadokawaさんだけあって、
きちんと、黄色い紙の注意書きが張り付けてありました。
(しかも上・下巻、2冊とも。)
『本書を読破すると、必ず一度は精神に異常をきたすと言われていますのでご注意ください』。
細かな文章は忘れましたが、確かこういう注意書きでした。
だけど図書館なので、上・下巻とも普通に貸し出し用のラベルシールが貼られていて、
それにはちょっと不思議な印象を受けました。笑。
岩合光昭さんの「こねこ」の写真展を楽しんだ後、
メインの展示物「ファン・ゴッホ -僕には世界がこう見えるー」、
1階のグランドギャラリーに行きました。
実は偶然、何日か前に、
テレビでこれに関する放送を見たのです。
そして速攻、行き先を変更して、角川武蔵野ミュージアムに行くことにしたのですが、
事前にテレビで見てるからなんとなく、どういう展示なのかは知っていて、
360度体感型デジタル劇場とわかってはいたのですが、
実際に会場に入ってみると、体がすくむ思いでした。
ギャラリー内にはクラシック音楽が相当なボリュームで流れており、
時系列でゴッホの作品が映し出されるとともに、
スマホとイヤホンを持ち込めば、
彼の半生を物語形式にアナウンスが解説してくれます。
ギャラリー内には椅子やクッション、ハンモックチェアが準備されており、
観客は自由に、座ってもよいし立ったままでもよし、
各々が自由に演出を楽しむことができます。
一公演が終わるのに30分ほどでしたか、
私はなんだか(腰が抜けちゃって?)すっかり放心状態になっていました。
最後には、先日お話ししたサン=ポール病院裏の麦畑とも思しき、
黄色い麦畑の映像もありました。
(明るい色調で描かれた麦畑は、ゴッホにとって死の象徴なのだそうです。)
ただし私の聞き漏らしか、
アナウンスには精神病院とか自殺とか、そういった類の情報が割愛されていたようで…。
なんか、彼の苦しみとか孤独感とか、
そういった(私にしては重要な)描写が省かれてしまった気がして、
最後は「あれ?」という感じの幕引きではありました。
(写真を撮ることに夢中だったので、単純に私の聞き漏らしかもしれません。)