シーーーーーン
仕事から帰ってきて、部屋の鍵を開けると、
シーーーーーンとしています。
今なんか冬だから、
帰る時間にはもう、とうに日は暮れているし、
寒くて、一つの窓だけ除いて他はみな雨戸を閉めっきりにしてるから、
帰って来れば、部屋は本当に、まっくら。
朝、家を出てから、晩に戻るまで、何一つ動かないでそのままなことが、
なんかとても不思議だなぁという気がします。
毎日、帰るたびに思うんですよね、なんかヘンなのって。
前だったら、私が帰宅する頃にはもう旦那さんが先に帰ってきていて、
電灯やテレビがついてて、ポットにお湯が沸いてて、
今の季節だったらストーブもついてるし、
いつでも、温かいほっとできる場所に帰ってこれてました。
玄関開ければ、「おかえり~!」って声が聞こえるしね。
本当に、本当に、幸せでした。
「さぁ、じゃあ晩ご飯作ろうか」なんて私、
魚焼き始めたり、鍋を温めなおしたり。
そんな「どこにでもある日常」が、我が家にもありました。
だけど、あの日を境に、全部いっぺんに無くなっちゃった。
あの日からこっち、
帰ってきても部屋は、まっくらでシーーーーーンとして、
電灯をつければ、
コーヒーカップの一つも、私が出て行ったそのままで微塵も動いてない。
テレビのリモコンだって、朝に私がテレビ消したときの、その場所にそのままなんだもの。
誰も待っててくれなくて、
一緒にご飯食べる人ももういないし、
テレビ見たりおしゃべりして一緒に笑うことももうないし、
くっついて眠ることも、もうない。
いつも、ずっとひとりぼっちで、
寂しい悲しいひとりぼっちで、
この苦しみはいつ埋まるかもわからない。
それが、今の日常です。