いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

旦那さんの枕

毎夜、寂しく独り寝のダブルベッドの上には、


ついこの間まで、枕が真ん中に二つ重ねて置いてありました。


旦那さんの枕の上に、私の枕が置いてあったのです。




これについては前にも一度、ブログに書かせていただいたことがあります。


旦那さんが亡くなった当日、


亡くなったのは早朝だったのですが、そこから丸一日、


今から思えば、私、完全に精神状態がおかしくなってて、ものすごい過活動状態になっており、


あっちこっち用事を作って飛び回って、ヘトヘトになって家に帰って来ました。


気が張り詰めていて、あの日は一日何も口にしなかった記憶がありますが、


とりあえずお風呂にだけ入って横になろうとして、


ベッドに枕がふたつ並んで置いてあるのに気が付きました。



見た途端、気持ち的に「あぁ…」と足元から崩れ落ちそうになったのを覚えています。


見たくない、見たくない、見たくない、見たくない、見たくない、
見たくない、見たくない、見たくない、見たくない、見たくない。


瞬時に、バッと、旦那さんの枕を、自分の枕の下に隠しました。


そして、そのままドテッと横になったのですが、


(その日はろくに寝られなかったけれど、)


もともと高い枕が好きな私は、なかなか具合が良くて、


つい最近まで旦那さんの枕をそのまんま自分用に使っていました。




だけど、問題が起きてしまったのです。


なんだか2週間くらい前から、


ここ最近ずっとおさまっていた腰痛が復活してしまって、


動く度に「あいたたたた…」とついつい声が出てしまうほどでした。笑。




職場の整体師さんに聞いたところ、やっぱり高い枕は腰には良くないようで、


とうとう、旦那さんの枕は引退をすることになってしまいました。




もちろんまだやっぱり捨てられなくて、


押し入れの布団袋に押し込んだのですが、


それまで使っていた枕カバーを外したときには、とても悲しくなりました。




私と旦那さんの枕カバーは、


洗濯した時用に2枚ずつあるのですが、タオル地のおそろいの枕カバーでした。


私の枕カバーにはネコの絵が描いてあり、


旦那さんの枕カバーには可愛いハリネズミの絵が描いてあるのです。


通販で送られてきたとき、あんまり可愛い絵だからふたりで笑ったのでしたが、


そしてその可愛い枕カバーを旦那さんは使ってくれていたのでした。




洗濯乾いたから、ハリネズミの枕カバーは昨日タンスに仕舞ったけれど、


たぶんもう、使うこともないのかな。


そのうち、いつか気持ちに整理がついてきたら、処分場に持っていくことになるのかな。


どっちにしろ、そうやってまたひとつ、旦那さんの面影が消えて行ってしまいます。

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