いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

いちねんまえ

この1年間、


「いちねんまえはまだ生きていたのになぁ」


「いちねんまえの今ごろは…」と何度つぶやいたかわかりません。




本当に辛い1年間でした。


寝ても覚めても、気が付けば旦那さんと一緒に過ごした時間ばかり思い出していました。


生きる希望とか、幸せな時間とか、そんなこととは全然無縁になっちゃって、


まさに、過去に生きている感じ。


まるっきり、今を生きていない1年間でした。




「想定外」という言葉が一時流行った(?)けれど、


人生で、こんな思いをする日が来るなんて、ほんとに想定外でしかなかったです。


こんなことになる前、旦那さんがまだ元気なころ、


彼が死んでしまうことは何より怖かったけれど、


でも、旦那さんが死んだ後に私がどうなるか、具体的には何一つ、想定できていませんでした。


まさか、こんなに辛いなんて。


そして、辛さがこんなに癒されないなんて、本当に想定外以外の何物でもありませんでした。




大概、辛さってだんだん軽くなるものでしょう?


痛さがだんだん治癒するように、


失恋の痛手に少しずつ慣れるように。


でも、死別というのは本質的に、他の苦しみとは違うのですよね。


慣れないというか、改善しないというか、解決しないというか。


こればかりは、死別の経験がないと絶対にわからない、と私は思っています。




いちねんまえは生きてたのに。


いちねんまえの今ごろは楽しかったよね。(ありがとね。)


この一年間、ずっとそう考えてきたけど、


もうすぐ、いちねんまえもすでに旦那さんは居なかった…ことになります。




いちねんまえには居たのに。そう思うことで、いろんな気持ちになりました。


「なんで今はいないのよ」と責める気持ちにもなったし、


「いちねんまえは楽しかったなぁ」とも思ったし、


「いちねんまえに戻りたいよ」とも思いました。




でも、「いちねんまえにはまだ居た」ことで、


旦那さんと自分の距離を感じないようにできてたんですよね。


だけど、もうすぐ、旦那さんは「一年前にはすでに居なかった」ことになり、


だんだんだんだん、私の「思い出」になっていってしまいます。


寂しいです。

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