指輪
私と旦那さんは、戸籍上婚姻していたわけではないので、
正式な結婚指輪はありません。
だけど、お互い結婚するつもりがないからこそ、
お付き合いを初めて少し経った頃に、
約束の指輪というものを、
私がお願いして、旦那さんが買ってくれました。
指輪するのは恥ずかしかったらしくて、ペアではありません。
だから、旦那さんが指輪を買う人。私が指輪をする人。
簡単に言えばプレゼントです。
だけど旦那さんには旦那さんの思いがあって、指輪を買ってくれたし、
私は私なりに思いがあって、左手の薬指に指輪をしていました。
左の薬指に12年間指輪をし続けて、すっかり習慣になってしまっていたからか、
旦那さんが亡くなった日も、次の日も、
(もう、それどころじゃなかったから?)
色気のない話ですが、指輪をしてることすら頭になかったです。
あ…、指輪…、と、お通夜に行く用意をしている時に初めて気が付きました。
お通夜とお葬式、もちろん指輪は外しましたけど、
帰って来て、また、当然のように指歯をし、
今でも指輪は左手の薬指にあります。
やはり、形見みたいなものですものね。
お守りというか、誓いというか、
この指輪してたら、いろんな災難から旦那さんが守ってくれるような気がしています。