天国から地獄へ
職場で、隣の席の同僚同士が話をしているのを聞いて、
一瞬固まってしまいました。
同僚二人は、市内にある県営住宅のうわさ話をしていたのです。
「県営なんだけどなかなかお洒落なんだよね、〇〇にある県営住宅」。
あぁ!と思い出しました。
旦那さんと見に行ったことがあったのです、その県営住宅。
今のアパートに引っ越す前の話です。
市内の良さげなアパートを探していた頃だから、2年と少し前でした。
本当にあれ?と思うほど、1軒あたりが広いしちょっと瀟洒な造りになっていて、
ふたりで、ぜひぜひ住みたいという話になりました。
だけど、そんな小洒落た…しかも、県営だから格安で住める?
人気がないわけがなくて、問い合わせてみたら、なんと何年も空き待ちだそうで。
しぶしぶ諦めた記憶があります。
あの頃って、(2年ちょい前だけど)、希望で膨らんでたな。
これからもっともっと、二人で楽しく素敵に生きていくんだって。
本当はその県営住宅も、「何年もかかるらしいけど、とってもステキだし。申し込みだけしておこうか?」なんて話していたくらいです。
2人で明るい未来に向かって歩いて行くんだって思ってました。
きっといつかは離れ離れになる日は来るだろうけど、
そんな悲しい日はずっとずっと先の話だって。
絵にかいたような幸せを、ほんの少しも疑うことはなかったです。
だから、青天の霹靂とはまさにこのこと。
天国から地獄へ。
まさにまさに、あの日、私は一瞬で突き落とされました。