いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

死別者ブログを書きながら、年を越します。

勤めている老人ホームで、


満97歳になお客さん(お爺さん)が、「生きているうちに…」と、今年、生まれて初めて宝くじを買ったそうです。


だけど全部、空くじだったのだそうな。


「人生なんて、そんなもんだよ。」と、お爺さん。


ほぉっと溜息付きながら、「今年も生き延びたなぁ」と言っていました。






2年前の年越しは、


まさか2年後、ひとりで年を越す自分が居るなんて夢想だにしませんでした。


しかも、死別者ブログを書きながら年を越すなんてね。


運命なんて、ほんとうに予想がつかない。


でも、人生なんて、そんなものなのかもしれません。




友人からメールをもらいました。


「辛さや寂しさや、時に喜びや…。


あなたの一年は、一日一日、本当によくやってきた一年だったと思いますよ。」と書いてありました。


私はなかなか自分を客観的に見る…ということに慣れてなくて、


でも私、この一年間はほんとうに自分を褒めてあげたいです。


旦那さんのいない(ひとりぼっちの)一年間。


寂しいし、悲しいし、不安もあったけど、でも、何とかひとりで生きてきました。


これは、ある意味、強い自信になっています。


この自信は、旦那さんからのプレゼントだと思っています。




大みそかの晩ご飯は「ひとり鍋」で、ちょっと奮発して真鱈の鍋にしました。


真鱈を二切れと豆腐と春菊を小皿にすくって、旦那さんの写真の前にもお供えをしました。


生前、冬にはよく二人で鍋を囲んだっけなぁ。


あの人、火の通ったネギがキライで、


鍋もののネギは絶対よけて食べる人でした。


それを思い出したとき、「懐かしいなぁ」と微笑ましい気持ちになり、


クスっと笑ってしまいました。





亡くなった人を思い出して、微笑ましい気持ちになってにこにこと笑う。


1年7ヶ月が経ったからでしょうか。


思い出して、悲しい気持ちじゃなく涙でもなく、微笑む。


2022年を目の前に、初めて経験した気持ちでした。

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