あの病院のICUで
今日、連休の2日目、友人と食事に行きました。
友人は、私がいる会社に以前勤めていた人で、
この間久しぶりにラインをもらって、食事に出かけることになったのでした。
彼女が職場を辞めてもう2年以上経ちますが、
以前はよく2人で食事に出かけたものです。
……でもつまり、2年前と言うことは、
前回彼女と食事に出かけたのは、旦那さんがまだ生きている時だったんだなぁ…なんて、逐一考えてしまう私です。
彼女はお刺身定食を、私はお店のお勧めの、あんかけ焼きそばを食べました。
サラダ・ドリンクバー付きで、
デザートは、上にあんこの乗ったアイスとあんみつでした。
田舎の何でも屋的なお食事処でしたけど、それなりに美味しかったです。
彼女が気になることを言いました。
彼女と私は、働いている部署が違ったのですが、
彼女の働いている部署で、
まだ彼女が勤めている時でしたが、一人、女性の職員が亡くなったのです。
「あぁ、そういえば、あの方、亡くなったよねぇ」と私が言うと、
「そうそう、急だったんだよね。
前の日まで元気で出勤していたから、私、帰りがけに彼女とお喋りしたんだよ。
そしたら次の日、倒れて〇〇病院のICUに居るというのだもの。
その日のうちに死んでしまったんだよね」。
あぁ…、と思いました。
〇〇病院のICU。
まさに旦那さんが亡くなった病院です。
あの職員さんも、あの病院で死んだのか。
あの病院のICU…、あの病室で死んだのか。
(うちの旦那さんはICUではなく、SCUに移動したのちに亡くなったのでしたが。)
しかも、まるでうちの旦那さんのように、倒れてすぐにお迎えが来てしまったんだね。
なんだか私の癖で、実際には違うのに、
あんな辛い別れをしたのは自分だけだ…と思い込んでしまっているところがあります。
実際には違うことはわかってるんですよ。
他の方のブログを読んだり、コメント書いてくださる方もいますし、
辛い思いは私だけではないと、理屈ではわかっているのです。
だけど、深い谷底に落とされて昇ってこれないような、
深い孤独感と言うか、孤立感と言うか、
そんなマイナーな感情が私の中にはあります。
だから、その職員さんも、あの場所で亡くなったと知って、
なんだか妙にうれしい気持ちになりました。
あぁ、あの病室で孤独な死を迎えたのは、旦那さんだけじゃなかったんだわ。
急に倒れて運ばれて、あのICUで死んだ人が居たんだわ…って、
考えてみれば当たり前で、
多分、あそこに運ばれて急死する人なんて、毎日何人もいるはずなのに。
余談ですが、
友人の話では、その亡くなった職員さんは、
亡くなる前、何かあるたびに「冥土の土産に…」と言っていたそうです。
友人は、自分の死期をある程度察していたように見えた、と言っていました。
つまり、そういう事なんですよね。
そういう事ってやっぱりあるのだと、私は思います。