旦那さんの心配事?
勤務時間が終わり、
ほぼ定時で、私を含めた3人がドドドッと出口に向かいました。
我ながら非常に健康的(?)です。 サービス残業なんか、するものか。
そしたら、うちの職場は出入り口がちょっと暗いから、
私の杖が光りました。
一寸説明すると、
私の使っている杖には、
旦那さんが巻いてくれた蛍光テープが貼ったままになっているのです。
旦那さん、ちょっと心配症だったのかもしれませんけど、
私が夜、見通しが悪くて交通事故になんか会わないように、
夜目でも光る目印(?)をつけててくれたわけなんです。
だから、夜、歩いてても安心なの。
夜にジョギングしている人みたいに、私の杖は光るのです。
(想像すると、ちょっと恥ずかしいけど笑。)
(でもまぁ、夜道を歩くってそうそうないですけどね。)
要するに、つまりもうこの杖は、だいぶ長い事使っていることになるわけですが、
旦那さんの貼ってくれた蛍光テープは劣化もせず、剥がれもせず、
ちゃんとくっついて私を守ってくれています。
でも、劣化もせず、剥がれもしないでそのまんまくっついててくれてるから、
持ち主の私は、すっかりそれを忘れていて、
ドドドッと一緒に出口に向かった同僚に、
「あ、ネコさんの杖、光ってる!」と言われたとき、
一瞬、何を言われたのかわかりませんでした。
「あぁ、旦那さんのつけてくれた蛍光テープのことだわ」と気づくのに
そんなに時間はかからなかったけど、
「あぁこれ? 暗い場所で交通事故にあいたくないから、
光るテープを付けたんだ。」と言ったら、
へぇ~、と感心したように言われ、「自分でつけたの?」。
言葉に詰まりました。
私、今の拠点では、旦那さんとのことを全然話してないのです。
まぁ、会社が変わったわけじゃないから、上のほうは知っているのかもしれないけど、
敢えて言う必要もない事だ…と思うから、
自分で口にしたことはありません。
だから、「自分でつけたの?」と言われたとき、
ちょっと吃ったけど、「うん、そうだよ」と言いました。
「私が自分でつけたの」。
自分でつけたか、彼氏がつけたか、
周りから見たらどっちでも大した違いはないのだけど、
私にしては大問題です。
正直ヘンな話、
「独身の中年オバサンだって、多少浮いた話はあったんだぜ」と見栄を張りたい自分も居たし、
でも逆に、
「男に先に死なれちゃった気の毒な女」ではなく「私は自立した女なの」と見栄を張りたい私も居て、
(どっちにしろ見栄じゃんかよ)。
でも、ともかく私は後者を選びました。
旦那さんにはちょっと申し訳ない気もしなくはないが、
なんとなく、誇らしい気分です。