いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

旦那さんの心配事?

勤務時間が終わり、


ほぼ定時で、私を含めた3人がドドドッと出口に向かいました。


我ながら非常に健康的(?)です。  サービス残業なんか、するものか。



そしたら、うちの職場は出入り口がちょっと暗いから、


私の杖が光りました。





一寸説明すると、


私の使っている杖には、


旦那さんが巻いてくれた蛍光テープが貼ったままになっているのです。


旦那さん、ちょっと心配症だったのかもしれませんけど、


私が夜、見通しが悪くて交通事故になんか会わないように、


夜目でも光る目印(?)をつけててくれたわけなんです。



だから、夜、歩いてても安心なの。


夜にジョギングしている人みたいに、私の杖は光るのです。


(想像すると、ちょっと恥ずかしいけど笑。)


(でもまぁ、夜道を歩くってそうそうないですけどね。)


要するに、つまりもうこの杖は、だいぶ長い事使っていることになるわけですが、


旦那さんの貼ってくれた蛍光テープは劣化もせず、剥がれもせず、


ちゃんとくっついて私を守ってくれています。




でも、劣化もせず、剥がれもしないでそのまんまくっついててくれてるから、


持ち主の私は、すっかりそれを忘れていて、


ドドドッと一緒に出口に向かった同僚に、


「あ、ネコさんの杖、光ってる!」と言われたとき、


一瞬、何を言われたのかわかりませんでした。




「あぁ、旦那さんのつけてくれた蛍光テープのことだわ」と気づくのに


そんなに時間はかからなかったけど、


「あぁこれ? 暗い場所で交通事故にあいたくないから、


光るテープを付けたんだ。」と言ったら、


へぇ~、と感心したように言われ、「自分でつけたの?」。




言葉に詰まりました。


私、今の拠点では、旦那さんとのことを全然話してないのです。


まぁ、会社が変わったわけじゃないから、上のほうは知っているのかもしれないけど、


敢えて言う必要もない事だ…と思うから、


自分で口にしたことはありません。



だから、「自分でつけたの?」と言われたとき、


ちょっと吃ったけど、「うん、そうだよ」と言いました。


「私が自分でつけたの」。



自分でつけたか、彼氏がつけたか、


周りから見たらどっちでも大した違いはないのだけど、


私にしては大問題です。


正直ヘンな話、


「独身の中年オバサンだって、多少浮いた話はあったんだぜ」と見栄を張りたい自分も居たし、


でも逆に、


「男に先に死なれちゃった気の毒な女」ではなく「私は自立した女なの」と見栄を張りたい私も居て、


(どっちにしろ見栄じゃんかよ)。




でも、ともかく私は後者を選びました。


旦那さんにはちょっと申し訳ない気もしなくはないが、


なんとなく、誇らしい気分です。

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