死別者に会いました。
今日、とても素敵なことがありました。
私の今の職場は在宅介護のセンターなので、
たくさんのヘルパーさん達が出入りをしています。
そして今はちょうど年末調整の時期なので、
書類を持って来たヘルパーさんといろんな話をします。
そんななか、ひとりのヘルパーさんと、お互いが死別者である事を初めて知りました。
今の職場に来てまだ日が浅いため、知らなかったのですが、
私とだいたい同年代のそのヘルパーさんは、
一昨年の7月に旦那さんを癌で亡くしたのだそうです。
そこらへんからもうすでに、私は激しく共感してしまって、
迷うことなくパッと、
「私も内縁でしたけど、旦那さんを一去年の6月に亡くしたんですよ。」と、
自分の身の上を話していました。
今の職場に移ってからは、
旦那さんの事は、一度も誰にも話したことなかったのだけど、
なんだか不思議な感じでした。まったく躊躇しなかったです。
そんなに親しいヘルパーさんでもなく、
お互い顔と名前を知ってる程度だったのに。
そこからいろんな話をしました。
年齢も近いせいか、いろいろ似たところが多かったです。
「一人になって楽なところはあるのよ。家事など手抜きできるしね」。
「泣くだけ泣いたけど、未だに悲しいし、今でも時々泣くわよね」。
「やっぱり遺品は処分できないでそのまんまになってるよ」。
「職場の人や友人にも、亭主が亡くなったことはあまり話さない。自分の身に起こってみないとわからないものね」。
この他にもまだまだたくさんの時間、いろんな事を話したけれど、
本当に共感出来たし、とても嬉しかったです。
考えてみれば、似た境遇の死別者と直接肉声で話をしたのは、
旦那さんが亡くなって以来初めてだったかもしれません。
「うちのはね、脳梗塞だったの。ほんとうにあっという間に逝っちゃった。」と話したら、
そこは、実際に老人を介護しているヘルパーさんでした。
「それは本当に良かったことだよ。
いろんな箇所に障害が残ったお客さんがたくさんいますよ。
家族も大変だけど、本人が一番大変です。
みんながわかっていることだけれど、やっぱり愚痴や不平が出るんだよね」。
今日の出会いは、もしかしたら、
旦那さんからのプレゼントだったのかもしれません。
だけど悲しいかな、彼女もうすぐ退職なの。
職業病で腰をやられてしまって、
そろそろ家でのんびり家業をするのだそうです。