いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

思い出のゆず湯

不思議な事ってあるものです。


皮肉なものだなぁとも思います。


旦那さんが生きていた頃、まさか彼の没後に、私の勤務先が彼の勤めていた会社のすぐ近くになるなんて。


生きていると、考えてもいないことが起こるものです。




旦那さんが元気だった頃から、


私の勤める会社で、拠点のひとつが、旦那さんの会社のすぐ近くにあることは知っていました。


だけど、私たちの住むアパートは、そこから隣の隣の市だし、


遠いし田舎だし、まっさか私がその田舎の拠点に飛ばされる(?)だろうなんて、


考えてもいなかったのです。




異動になったのは、今年の春だから、


旦那さんが亡くなってから、2年弱経った頃です。


最初の頃は本当に驚いたし、


毎日毎日、通勤途中の風景を見て、寂しく懐かしい不思議な気持ちになっていました。




あの人が毎朝見ていた景色だ。


あの人が良く利用していたガソリンスタンドだ。


まだ2人が一緒に住む前、しばらくこのビジネスホテルに泊まって、アパート探しをしたんだって言ってたっけ。


そんなことを思い出しては、その度、少し胸が苦しくなりました。




でも今はもう、通勤途中の風景も、すっかり見慣れた風景になっています。


ですが、異動になってから結局まだ一度も、


彼を偲ぶために、以前彼が勤めていた会社を見に行くことはできないでいます。


私はまだまだ、自分の心がなるべく傷つかないように、


できるだけ目や耳から入る刺激を避けているので、


彼を思い出す場所に、自分から積極的に近づくことはしないでいるのです。



彼の会社のすぐ近くに、猫ちゃんが何匹も住んでいる広場があるんですけどね。


猫好きの私のために、旦那さんには何度か連れて行ってもらったものだけど、


もちろん、そこにも行けずにいます。




不思議で皮肉な事…と最初に書いたのは、


私が今、何年か前の旦那さんと同じ経験をしているからです。


前にも何度か書いたけど、田舎にある分、自然が豊かで、


農作物など、たびたび分けていただくのが常なのですが、


今は、ゆずの季節です。





旦那さんは今の季節、毎年必ずお客さんからゆずの実を戴いてきて、


うちでは毎年、冬至に限らずゆず風呂を楽しんだものでした。



私の職場からも、少し山側に入ると、


あちこちの家の庭に、ゆずの木が植えてあるんですよね。


そして今の季節、その木には黄色いゆずの実がたわわに実っています。




旦那さんも、集金のためにお客さんの家を回れば、


この季節、あちこちの家でゆずを持たせてくれたんだと思います。


そして、つまりは順番が私に回ってきたというか、


今日あたり、お客さんの家からもらってきたという、


奇麗に色づいた大きめのゆずの実を15個ぐらい?


職場でほとんど無理やり押し付けられて(笑)、帰ってきました。


「ゆず湯をしてもよいし、玄関に飾れば香りが楽しめるし、


ゆずジャムにしても良いわよぉ。」なんて言われて。




一つか二つ、形の良いのを玄関に飾って、


残りは、ゆずジャムを少し作ってみようかと思っています。


ゆず湯はちょっとまだ、避けたいな。


ゆず湯に入って、思い出して寂しくなるより、


ネットで作り方を検索して、


美味しいゆずジャム作って食べたいと思ってます。

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