いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

いろんな死別者

先日からちょくちょくお話ししている、イノマーさんの奥さんの話です。


ん~~。


3日にテレビで生で放送されたとき、お勝手しながら半端には見ていたのだけど、


今日、テレビの前にどっかり座ってTVerでまじまじと視聴すると、


やっぱり、同じ立場の私にとって、とても深い内容の番組でした。




3年経ってつい最近、奥さんは、イノマーさんと一緒に暮らしたアパートを引き払ったのです。


「もう、イノマーさんと私が一緒のステージは終わった。


これからの新しい人生が楽しみだ」と。


正確な言葉じゃないけど、近いニュアンスの事を言っていました。


「これからは、自分の人生の、3幕目だ。」…とも言っていました。


1幕目は、イノマーさんと出会う前の人生。


2幕目がイノマーさんと一緒の生活~
   イノマーさんの死後、彼と住んだアパートで彼の死を悼む生活。


そして3幕目は、その後。


彼女の選んだ新しいアパートは、2人で住んでいたアパートの倍ぐらい広く、


収納もいっぱいあって、とても暮らし易そうな明るい住まいに見えました。





私なりの解釈ですが、


かつて彼と住んだ思い出いっぱいの場所で、彼の死を悼む辛く悲しい生活から、


別のチャンネルに切り替えたいという気持ちがあったのではないでしょうか。


「彼の死をもう3年悼んだのだから。」という気持ちもあったのかもしれないし、


私自身の経験でも、確かに去年の今頃と現在とでは、感覚的にかなり違うものがあります。


そしてたぶん、思い出いっぱいの彼との住まいより、


彼を感じさせない新しい住まいのほうが、苦しさ的にはずいぶん楽になるんだと思います。




最初ね、奥さんには悪いけど、


一瞬、「新しいオトコができたのかしら?」と思ったんです。


だけど、何だか違うみたい。


彼のシャツの匂いを嗅いで、「匂い、残ってるわ」と涙ぐむ。


新しいオトコがもし居たとしたら、多分そういう行動ってないでしょ?




いろんな意味で、一度踏ん切りをつけたい気持ちになったのだと思うのです。


死後3年って、もしかしたら、そういう時期なのかもしれないな。



私も今、2年と7ヶ月が経って、


私の場合はまだ、いろんなことが辛くて出来ないけど、


(例えば思い出の品物を見る、とか、整理する、とか。)


だけど、そうすると、そのままそこで止まってしまっている気持ちはあるのです。



私は若くないから、もともともう、自分の今後にそんなに期待や可能性は感じないけど、


イノマーさんの奥さんはまだ若いから、


そして、パンクロッカーのイノマーさんに交際を申し込むような人だから、


自分の今後に、まだまだいろんな可能性を感じるのは自然な事だと思います。




要するに、


死別者、とひとくくりの名前でまとまっちゃってるけど、


いろんな死別者が居ていいんだと思います。


どれが良いとか、どれが悪いとか、そんなんじゃなくて。


基本、その人が生きたいように生きたらいいんだものね。


つまり、そういう事なのだと思います。

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