赤い糸
ゴールデンウィークが終わりました。
ほっとしました。
クリスマスや桜の季節ほど辛くはなかったけど、
でも一緒に過ごしたゴールデンウィークを、何度も何度も思い出しました。
休みはほんとに、いつも一緒に過ごしてました。
旅行もそうだけど、そうじゃなくても、
休みはたいがい朝から晩までずっと一緒に居ました。
ふざけた旦那さんが、
「いつも一緒だねー。あんた達よっぽど気が合うんだね」なんて、
他人のふりして冗談を言ったものです。
付き合う前は、元気で明るくて、いつも輪の中心にいる旦那さんが、
私には何だかまぶしくて、ちょっと近寄りがたい存在でした。
だけど、いざ付き合い始めてみると、
私のほうがよっぽどお喋りだし、
旦那さんはどちらかと言えば無口で静かでおとなしくて、
そのギャップにびっくりしました。
だんだん付き合いが長くなれば、彼独特の護身術だと気づくのですが、
私の前でだけは素顔の旦那さんでいてくれて、
だから私も彼の前では素の自分で居られてて、
そのことで、お互いが安心し、自然で居られたのだと思うのです。
彼の生前、一緒に居てこんなに安心できるのは私の方だけだと思ってました。
旦那さんは別に何も感じてないと思ってました。
だけど、たぶん、そんなことない…と今は思います。
彼も、私と一緒にいて、とても安心できてたのだと思えるようになりました。
彼が亡くなってから、私にとっての彼の存在の意味が分かり、
そしたら自然に、彼にとっての私の存在の意味も、少しわかった気がします。
休みの日は朝から晩までずっと一緒にふたりで過ごし、
お互い充分に満たされていたのだと思うのです。
赤い糸だったんだね…と思うのです。