いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

写真の中の笑顔

昨晩、いつも手を併せている写真の横に、新たに写真を置いて、


しかも写真は合計5枚…、つまり5人の旦那さんがこっちを見ているからか、


気持ちがとても新鮮です、笑。





しばらく見ていなかった旦那さんの笑顔(私にとっては100万ドルの笑顔です)を見て、


わぁっと感動する気持ちやら、


あぁこんな顔して笑ったっけなぁ…という懐かしい気持ちやら、


この先一生、この笑顔をリアルに見ることはできないのね…という寂しい気持ちも含めて、


いろんな感情が沸いてきました。




今まで毎朝、毎晩、最初からあった「あ、撮られた」の写真の顔を見て話しかけていたので、


私の大好きな笑顔の写真を見ると、なんだか照れくさくなってしまっています。


だから今朝も、今夕も、


いつも欠かさず続けていた、旦那さんとのおしゃべりをしないでしまいました。


まぁ、慣れなんでしょうけどね。


私の事だから、そのうちまた、いろんなおしゃべりをし始めるんでしょうけど。






笑顔と言っても、5枚とも全然違う表情です。


グゥッと親指を立てている写真もあったり、


いたずらな感じでニヤリと笑っていたり。


こんな笑顔してたんだっけなぁ…と思い出します。


観光地で撮った写真だから、


後ろに桜が咲いてたり、植物園の中を歩いていたり。


……懐かしく写真を見ながら、


でも、もうあの頃には絶対に戻れない、と思う。


私がどうあがいても、泣きわめいても、絶叫しても、


もう絶対に、一緒に桜を見には行けないし、


一緒に植物園にも行けません。


楽しかったあの頃にはもう絶対に戻れません。




あぁあの時、あなたはカメラに向かってポーズを取りながら、


何年か後に私がひとりで寂しくこの写真を見ることになるなんて、


考えもしなかったでしょうに。


まさかまさか、この写真を見ながらお線香をたいて手を併せる私がいるなんて、


想像もしなかったでしょうに。




でも、こういうことを考え始めると本当にきりがないから、


こんな時は、「私も一緒だよ」と思うことにしています。


私だって、いつ死ぬかわかりません。


だから、どこかで誰かに撮ってもらった写真を見られて、


「あぁ、旦那さんを追いかけるように逝ってしまったね」なんて


言われないとも限らないじゃないですか。笑。




……だからいいんです。


人間みんな同じなんです。


私も旦那さんと同じなの。


死なない人間なんて絶対に居ないんだから、


旦那さんが死んだことは、「特別なこと」ではないんだ…と、


その都度、考えることにしています。

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