不思議なこと
職場で不思議なできごとがありました。
以前も書いたことありますが、私はある老人ホームで事務員をしています。
老人ホームですから、どうしても時々お客さんが亡くなりますが、
一昨日も、90歳を超えたおばあちゃんが亡くなりました。
話に聞けば、一昨々日までは非常にお元気だったそうです。
私は直接そのおばあちゃんを知らないのですが、
施設内でも一、二を争うほど昔からいるお客さんでした。
一昨日の朝、朝礼で、そのおばあちゃんが調子を崩し、胸部の痛みを訴えているという報告がありました。
バイタルも特に異常がなく、ご本人も往診を拒否されたため、ナースの指示により経過観察…ということだったのですが、
1時間もしないうちに、亡くなってしまわれました。
お医者様の診断では、死因は急性心不全とのことでしたが、
少しして、亡くなる前の日にそのおばあちゃんが不思議なことを言った…という話が
噂になりました。
亡くなる前日、そのおばあちゃんが、
一番親しいお友達のおばあちゃんと話をしていて、
「ごめんなさい、私、あなたとの約束が守れなくなっちゃったの。
明日、あちらに行くことになっちゃったから。」と天を指さしたという話でした。
やはり、虫の知らせというものはあるようです。
以前も書きましたが、
旦那さんも、亡くなる数週間前から急に、
毎晩、寝る前に必ず私に「ありがとう」といってから寝室に行くようになっていました。
また、亡くなる少し前の母の日に、
今まで買ってきたこともないのに、いきなり感謝のカーネーションを買ってきてくれました。
もうひとつ言えば、旦那さんの性格上ありえない話なのですが、
私が仕事の都合上、続けて休みを取れないのを百も承知で、
「今度のお盆は必ず一緒に阿蘇に行く。必ず行けるから大丈夫。」と言ったこともありました。
お盆にはもうすでに、旦那さんの命はなかったわけなのに。
必ず私を阿蘇に連れていく…という約束をしてさえいれば、その日までは生きていられる…とでも考えたのでしょうか。
今朝は6時に目覚ましをかけて起き、
起きたとたんに、去年の同時刻の風景が目に浮かびました。
駐車場に倒れてしまって、動く左腕を振り回して、呂律の回らない言葉で、「大丈夫、大丈夫」と繰り返す旦那さん。
あれから1年が経ちました。
一年前の今ごろは、もう私はこのアパートにひとりぼっちです。
旦那さんはICUで管に繋がれ、すでに意識はありませんでした。