旦那さんが私にくれたもの
たまにですが、
心が温まる感じのする瞬間というのがあります。
特に何が起こったわけでもないのに、ふ…と感じる思いです。
これはたぶん、旦那さんが亡くなる以前は知らなかった感覚です。
(旦那さんの)愛で満たされるというか、
何か、エネルギーになるものが注ぎ込まれる感覚というか、
そんな感じで心が温まり、
充足感のような感じに包まれます。
そんな時は、旦那さんの遺影に向かって
「ありがとう、ありがとうね」とお礼を言います。
そうすると不思議に、喜びの(?)涙が出そうになります。
あなたと出会えたから、今の私がいる。
あなたと時間が過ごせたから、今の充足感がある。
あなたに愛してもらったから、満ち足りた感覚が残っているんだよ。
もう、今は手が届かないけれど、
温かい感情だけはちゃんと残っていて。
飢餓感というものがありません。
若い人って何かに飢えているから、
いろんなものを手に入れようと、もがきますよね。
それと同じで、(若くはないけど笑)、私もいつももがいていた。
だけど今、気が付いたら、そんな衝動が全くなくなっているのです。
そのまんま、ありのまんまを受け入れようと。
もしかしたら、ずいぶん時間はかかったけれど、
やっと大人になれたのかも…なんて思っています。
旦那さんと一緒に過ごした時間があって、
旦那さんを失って、
それでも何とか生きて行かなきゃと歯を食いしばって、
やっと少しだけ、私も大人になれたのかもしれないな。
ちょっと遅すぎたけど。笑。