いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

すきま風

今日は一日、家で過ごしました。


買い物に行くわけでもなく、一歩も家から出ませんでした。


亡くなったばかりの頃は、一日じゅう家にいることなんかできなかったんですけどね。


録画しておいたビデオを見たり、新しいエプロンも少し縫い始めました。




エプロンはもう結構な枚数縫っているので、そろそろ飽きてきました。


それでこの間、手芸店に行って、新しい、作り方の本を買ってきたところです。


簡単な部屋着の作り方の本を1冊、


もう1冊は、あまりキレを利用した小物の作り方の本です。


これから夏だから、簡単な部屋着を作ってバサッと着るのにちょうどよいし、


あまってしまった生地がたくさんあるから、


小さなバックとかティッシュケースとか、いろんな小物が作れるし、


とてもちょうどよい本を見つけました。




ちょうどよい本を見つけて、本当にホッとしたのです。


やっぱり一人の時間を過ごすのには、夢中になって我を忘れるツールが必要なんだと感じました。


エプロン作ってるときは、間違わないように神経集中しているからほとんど思い出さないし、


取り溜めたビデオ見てるうちは、


たとえ思い出したとしても、うっすら、なんですよね。


一緒に行った観光地とかが写っても、


「あー、一緒に行ったよねー。楽しかったよ、ありがとね」なんて


隣の部屋の遺影に向かって、大声で話しかける程度です。




だけど、


手が空いた時とか、ビデオ見終わった時、


一緒に暮らしていた時のことを、ふと思い出すのです。


その度に、


「ああ、今は私、この家に一人なんだ」と思います。


そうすると本当に、心にすきま風が吹くような感覚があります。


今日なんか、朝から晩まで一言も誰とも話をしてなくて、


世の中から忘れ去られている感じすらしてしまう。




旦那さんが居た時は、


彼は私の作ったご飯を食べてくれたし、


休みの日は一緒にテレビを見たり出かけたり、


それが日常で、それが普通の生活だったのにな。


一日じゅう誰とも一言も喋らない…なんて、


あの頃には想像もつかなかった生活です。




こんな暮らしが、気が付けば1年になりました。


去年の今ごろも、この部屋に一人でいたんだよなー、なんて思うけど、


ちょっと現実感がありません。


寂しいなぁ。


この生活が普通になるのって、いつの事なのでしょう。

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