テレビで。ひとりっきりで。
今日は珍しく、リビングにパソコンを持ってきて、
テレビを見ながらこれを書いてます。
もちろんオリンピックの開会式です。
本当なら、今ごろ一緒に見てるはずだったのになぁ、なんて思うと、
もう涙がポロポロ、何度拭っても涙が出てきます。
籍が入っていたわけではないので、旦那さんの位牌は手元にないのですが、
かわりに、旦那さんの遺髪と歯を形見として持っています。
それを、昔二人で外国に行ったときに買った、フクロウの形をした陶器の小物入れに入れていて、
いつもはそれは、花を供えて遺影とともに置いてあり、朝と晩にお線香をあげています。
そのフクロウちゃんを、今日はテレビの前に持ってきて、
いま、一緒に開会式を見ているのですが、
フクロウちゃん、まんまるのおめめで、
まるでちょっと目の大きかった旦那さんが、ほんとにテレビを見ているようなのです。笑。
以前まだコロナが流行る前でしたが、
オリンピックを見に行くかどうかを話したときに、
「開会式は見に行きたいような気もするね。
だけど結局、チケット手に入れるのは難しいし、
テレビで見たほうがよく見えるんだよねぇ」と話した記憶があります。
だからたぶん、コロナが流行らなくても、開会式を実際に見に行くことはなかったはずで、
だから今ごろは、旦那さんにあんなことさえなければ、2人で仲良くテレビを見てるはずでした。
夕飯もお風呂も終えて、二人でゆっくりテレビ鑑賞してるはずでした。
だけど、今、私は一人で開会式を見ています。
目の前には旦那さんの椅子があるけど、
誰も座っていない。
まさか。まさかね。こんな結末になるなんて。
こんなこと、想像もしなかったよ。
オリンピックの開会式を、ひとりっきりで見ることになるなんて。