いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

思い出のダウンジャケット

寂しいし、悲しいですね。


季節が変わると、その季節ならではの寂しさや悲しさがあります。




さっき、何気なく洋服ダンスを開けてみて、


赤い色のダウンジャケットが目に入りました。


亡くなる前の冬のある日、プレゼントだと言って、


いきなり旦那さんが買ってくれたものです。


別に誕生日でもなく、クリスマスでもなく、急に言い出して買ってくれました。


しかもメーカーはマーモット。


値段ははっきり記憶してませんが、「いいの?」と聞いた覚えがあります。


品物はカタログで選んで、送ってもらいました。


だけど、タグのついたまま、一度も袖を通したことがなくぶら下がったままになっています。





当時冬だったから、別の安物のダウンを着ていたのです。


だから、せっかく買ってもらったのに、そのダウンは着ないでしまいました。


『ダウンのクリーニング代は高いから。』と、ろくに説明さえしなかったような記憶があります。


ありがとう、とは言ったけど、そのまんま洋服ダンスにしまい込んでしまいました。


だけど、それをどうこう言うような人ではなかったので、


高価なダウンジャケット、「ありがとう」だけでしまい込まれてしまった。


たしか旦那さんの前で、試着ぐらいはしたのだと思うのですけどね。


まさか、次の冬、もう旦那さんが亡くなっているなんて想像もしないのだもの。





昨年の冬は、さすがに赤いダウンなど、着る気分になれるわけもなく。


ですのでタグが付いた状態で、洋服ダンスに入れたままになっているわけです。




でもたぶん、今年も着ないな。


…というのも、旦那さんが亡くなって以来、


すっかりお洒落には興味が無くなってしまいました。


だって、新しい洋服を買ったって、着ていく機会がないのだもの。


デートに行くわけでもなく、旅行に行くわけでもなく、


休みは、ちょっと買い物に行くだけぐらいの生活なのだから、


その為にお洒落着を買うまでもありません。




まぁ、このコロナ禍ですから、


洋服を買い控える女性って、多いのかもしれませんけどね。





旦那さんとのデートの時に、


明るい色のダウンを着て一緒に歩きたかったんだけど、


夢のまんま終わってしまいました。




寂しいし、悲しいし、わびしいな。


楽しみが何もない生活なんて。


なんのために生きているんだろ。


よくわかりません。

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