手を放す(2)
昨日の続きです。
今度のように、私が何か困り事を抱えたとするでしょ。
そうすると、旦那さんは、ずっとずっと黙っている人でした。
普通だったら、相手が落ち込んでたら、
「よかったら話してごらん」と言って、相手の辛さや苦しさを聞いてあげたり、
「俺だったらこうするなぁ」とちょっと意見を言ってみたり、
少なくとも「元気を出して」と励ますとかなんとか、
落ち込んでいる相手に対して、何かをしようとするでしょ。
私だったら、絶対そうしてます。
相手に元気になって欲しいし、明るく笑顔になって欲しいし、
そういう事が、相手に対する善意だと思っているからです。
だけど、うちの旦那さんは、
落ち込んでいる私に対して、
な~~~~んにも言わなかったです。 一言も。
励ましてくれたことさえなかったです。
だけど普通通りそばにいて、
私が愚痴を言えば、それを聞いているし、(何も言わないけど。)
ただただそばにいて普通通りの生活を送っている、
そういう旦那さんだったです。
だけど最近思うのですが、
だから私たち、長続きしたのだと思うのです。
もし、私がいつもそうするように、
彼もまた私に対して意見を言ったり干渉をしていたら、
たぶん私達、長続きしなかった。
彼を見て、自分を見ているようで腹が立ったと思うのです。
だから、何も言わないでそばに居る旦那さんが、
私には一番性に合っていた気がします。
生来の無口ではないんだけど、そういう時は無口になる人。
相手を変えることはできないのだと、
自分の言葉は無力なのだと、
あの人は知っていたのだと思います。