いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

10リットルのゴミ袋

唐突にゴミ袋の話です。


ひとり暮らしって、二人で暮らしているより、


ゴミの量も少なくなるんですよね。


考えてみれば当然のことではあるのですが、


最初は少し驚きました。




旦那さんは私より、随分あっさりした生活をしていたというか、


物に対するこだわりとかとらわれが小さいというか、


例えば鞄とか洋服とかは、どちらかと言えば高いものを少しだけ持ってて、


使いまわし、着まわしてる(?)感じでした。



そして一緒に生活していても、生活感をあまり感じない人で、


私はどちらかと言うと逆で、安物買いの銭失いを地でゆくタイプだし、


何かを買ってその包装紙を捨てたり、


その他もたぶん思いっきり生活臭が漂ってる感じで(?)、


私と旦那さんとは本当に真逆でした。


だから、生活感のない旦那さんが死んだ後、


ゴミの量が見事に「半分」になったことに、


ちょっと意外な感じがしたものです。




まぁ、考えてみれば、人間が二人からひとりに減ったのだから、


食べる量だって半分になるわけだし、


当たり前と言えば、そうなんですけどね。


だけど、「あの人って、私と同じくらいゴミを出していたんだな」と思ったら、


「へぇえぇ~。」という感じでした。





なので、思い出すと、


彼が死んで、一番最初にそれまでの生活と変わった点は、


初めて、住んでいる市の10リットルの可燃ゴミの袋を買ったことでした。


私の住んでいる市には、いくつかのサイズの可燃ゴミ用の有料ゴミ袋がありますが、


いくら週に2回可燃ゴミの日があっても、


二人暮らしをしていれば、20リットルから45リットルを使い分ける感じです。


だから10リットルのゴミ袋なんて、


(まず、売ってるスペース小さいですし、)あることすら知りませんでした。




初めて10リットルのを買ってみて、


あまりの小ささに驚いて、自分の出すゴミが入りきるか心配になったけど、


実際に使ってみたら、


(最初のうちなんか特に)ブカブカで余るほどだったです。




旦那さんが亡くなってすぐなんか、


食べなくちゃ動けなくなるから、食べてただけだったしね。


美味しいとかまずいとか、そんなの全然、興味もなかったです。


そして、他には何もしませんでした。


ただただ仕事に行って、帰って来てお弁当食べて、お風呂入って寝る、の繰り返しで。


何をする気力も起こらないし、


ヘタに何かしたら、それに関連する旦那さんの記憶を呼び戻すことになるから、


ただずっと、じっとしてるだけで。


同じ方向を向いて、長い時間動かずに、固まったままでいて。


毎日毎日、そんな暮らしを続けているわけなので、


多量のゴミなんか、出るわけもなかったです。




だから、そのころに比べたら、


今は随分まともな生活をしているなぁ、と自分でも思います。


美味しいものを食べたいと思ったり、


通販とかリアルでいろんな買い物してみたり、


たまに日帰りだけど旅行をしてみたり。


だから活動量が増えたぶん、


ゴミの量も、前に比べたら結構増えてきましたよ、笑。




もしその買い物や旅行の原動力が、


「寂しく空虚な現実から逃げ出したいため」であったとしても、


私としたら、今できることの最上限なので、


良しとしたいと思っています。

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