いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

予感

旦那さんはもともと旅行が好きな人で、


その影響を受けて、私も旅行が大好きになりました。


時間とお財布に余裕があれば、近場も遠出も、


旅行は随分連れて行ってもらいました。


実際に行く時よりも、その前のほうが浮き浮きして楽しいものですよね。


まぁ、私は「〇〇〇に行きたい!」というだけの人で、


それ以降の綿密な計画や、どこのツーリストに頼むとかも含めて、


あとは全部旦那さん任せ。


だからたぶん、旦那さんのほうが


私の何十倍か、”その前の浮き浮き” は大きかったかもしれません。




もともと旦那さんは、私と知り合う前から、


誰かと一緒に団体で旅行に行くのが好きだったらしく、


その度その度、どの道を通ってどこを見るかを考えたり、


大型バスをレンタルして運転したり、


そういうことが好きな人でした。




私が土日祝の休みじゃなくなってしまってから、


コロナも手伝って、旅行のチャンスは減ってしまいました。


一番最後に行ったのは2月に神戸だったかなぁ。


その時実は私が調子が悪くて熱を出し、


ホテルに一泊しただけで帰ってきてしまったのです。


「せっかく来たのにごめんね」と何度も謝り、


「絶対リベンジしようね」とふたりで誓ったけれど、それは叶わぬ夢でした。


…あぁ、これもまた、心が痛む思い出です。




旅行好きの彼が、去年から


「(令和2年の)夏は絶対に阿蘇に行く」と断言していました。


めずらしいのです、こんなこと。


いつもの彼だったら、私の都合も考えずにこんな言い方しないのです。


「もし行けるようだったら行ってみない?」とか


「次の旅行は阿蘇を考えてるんだけど、どう?」とか


必ず私の意見を聞いてからじゃないと、断言なんかしない人。


どちらかといえば、万一約束を果たせなかったことを考えて、


断言するということを避ける性格の人でした。


だから、「来年の夏は絶対に阿蘇に行くんだ」と言い始めた時、


ちょっと違和感? を感じてびっくりしました。


「九州なんて、私休みとれるかどうかわからないじゃないのよ」


と私が言うと、


「大丈夫。行けるから」と意味不明な(?)返答をしたのを覚えています。





………。


結局は行けなくなってしまったわけだけど、


今にして思えば、


旦那さんの心の中に、望みというか誓いというか、


何か予感めいたものがあったのかなぁ…なんて思っています。

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