いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

勘の効く人

帰り道、「あれ?」と気づいたら、


職場の駐車場を離れて7~8分くらい経ってから、


初めて旦那さんのことを思い出しました。


仕事でちょっとポカをして、そのことばかり考えていたからではあるのですが、


それにしたって、エンジンかけたと同時くらいに、いつも思い出すのにな。


特に罪悪感とか、逆にうれしい?ありがたい?とかいう気持ちは全然なく、


単に「へぇ~」という気持ちでした。




家の駐車場について、


途中で買い物した荷物が結構たくさんあって、


私は、お店によくあるレジかごバスケットを愛用しているのですが、


レジかごいっぱいに荷物が入っていました。




以前、旦那さんは、外まで私を出迎えてくれて、


そのたびにレジかごバスケットを持つのを手伝ってくれたものでした。


今日はそれをふと思い出し、


「こんなに重かったら、ぜったい手伝ってくれたっけね」と思ったら、


そのとたん、涙で前が見えなくなりました。


そんな気持ちで玄関の鍵を開けて中に入れば真っ暗だし、


先日も書いたけど、朝出て行った時とまったく変わらぬ生気のない部屋に


入った途端に、やはりため息が出てしまいます。






嬉しいことも、ひとつありました。


明日、急に人に会うことになり、


前々からその人にあげたい本があったのですが、


このコロナ禍もあり、なかなかその本がすぐ手に入らない状況でした。


でも今日、ふと思いついて、旦那さんの引き出しを探してみたら、


その本が、なんと新品のが2冊も、ビニール袋に入ったまま置かれてあったのです。


まるで、「なかったら困るから、誰かにあげる時のためにとっておいたよ」


とでも言わんばかりに。





生前から、なんかそういう不思議なものを持ってる人ではありました。


例えば困った時に、なぜか、それをしのげる何かを偶然持っているとか、


何かを探していると、誰かに教えてもらったみたいにすごくいいものを見つけちゃうとか、


(すごくおいしいお店とか、このアパートも。)


なんか、ここぞというときにいつも勘の働く人でした。




そういう小さい不思議というか、


なにかが働いたかも…と思える瞬間って、


昔は単純に怖い…とか思ったものだけど、


最近はお陰様で、オバケも怖くなくなりました。



オバケでよいから戻ってきてよ、と思います。


愛する人の姿や気配を感じる人も多いと聞くけど、


残念ながら、私はそっちのほうはまるっきりダメで、夢にも出てきてくれません。




だから、しようがないから、


そのうち私が死んだら、その時また一緒に暮らせるつもりになっていて、


常々旦那さんの写真にも、そう言っています。

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