いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

楽になりません

旦那さんが亡くなってそんなに時間が経たない頃は、


1年ぐらい経ったら少しは気持ちが楽になるのかな…なんて思っていました。


確かに、愛する人を失った直後の、あのどうしようもない感覚は影を潜めたけれど、


結局、根底にある喪失感は変わらないんだなぁと、最近よく思います。




今日、以前ふたりで住んでいたアパートの近くを通りかかりました。


当時、郵便を出すのによく利用したポストがあって、


しばらくぶりで今日、そのポストを目にしました。




なんだかとても懐かしくて、ついクルマを停めて、ポストをさわりに行きました。


私が郵便を出す用事がある時、足の悪い私を歩かせないために、


運転している旦那さんがクルマを停めて、よく代わりに投函してくれたものでした。


私が助手席で「ありがとね」といえば、


「このくらいのことはいつでもするよ」と言ってくれたものでした。




それを思い出して、まじまじと見て、


旦那さんも触ったであろうポストの受け口のところを、


ついつい撫でたくなったのです。


私のためにポストに投函してくれたときに触ったポストの受け口。


あの人の指が触ったであろう、ポストの冷たい銀色の受け口。


たったそれだけのことだって、


私にはありがたいし、懐かしいし、


でも、もう絶対に二度と起こらない出来事なのです。



そうしたら勝手に涙が出てくるし、


これをもし誰かが見ていたとしたら、


オバチャンがひとりで、ポストを撫で回しながら泣いている、


ちょっと危なくてよくわからない構図だったと思いますけど。





「懐かしいなぁ」と、車中ひとりで大声で言いました。


時間が経っても、悲しみは、とれない。


淋しさはとれません。


これからもずっと、生きて居る間じゅう、こんな思いで生きていくのかな。




なんだか、懐かしいポストを見たせいか、


いつもに増して寂しい休日になってしまいました。

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