いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

まざまざと思い出す

んー。せっかくジャズのCD買ったけど、


ちょっとダメみたいです。


思い出すときは、やっぱり思い出してしまうみたい。


ジャズを聴いてたら、確かに思い出す頻度は減るけど、


今日あたりは結局辛くて、途中でテレビの音に切り替えてしまいました。




こういう時、亡くなる直前のいくつかのシーンが、頭から離れなくなるのです。


本当に、どれも倒れる数日前のシーンなのだけど、


すごく超リアルに思い出せるというか、


なぜ、目の前にある旦那さんの姿に手が触れないのか不思議になるくらいです。




一つは、リビングのテーブルの向かい側に座っている旦那さんの横顔。


男の人らしくごつい顔で鼻が大きく、多少上目遣いにテレビを見る癖がありました。


その横顔を見ながら、「大好きだなぁ」とつくづく思った記憶があるのです。


倒れるほんの数日前のことでした。




もう一つは、その時もう腰が痛くて、(本当は脳梗塞の前兆の背中の痛み)、


腰にシップを貼ってもらうために、私が座っている椅子の前に立つ旦那さんの背中です。


大きな背中には実は小さなアザがあって、


そのアザさえ、私の大事な旦那さんの一部だったのに、


あの日、アザも焼かれて灰になってしまいました。




もう一つは、倒れる二日前の朝だったのですが、


旦那さんは急に、トコトコトコトコと小さく何度も足踏みをして後ろを向いたのです。


今から考えれば、


後方に何か用事があって振り向こうとしたのだけど、背中が痛かったんだね、


背中を曲げられないから、小さく何度も足踏みをして後ろを向こうとしたのでしょう。


だけど何だかそれが、子供の仕草のようで可愛く見えて、


とても印象に残っています。





そういうシーンが、まざまざと記憶に残っていて、


なぜ、彼が今、いないのか、訳が分からなくなります。


目をつむれば、すぐ目の前にあるのに、なぜ触ることが叶わないのか。


それを思うたびに、悲しい現実に引き戻されて涙が出てきます。

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