いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

失言?

午前中、家でのんびりしていたらピンポ~ンとチャイム音が聞こえました。


どうせ営業の人だろうと玄関に出てみると、


案の定、「今の電気料金をもっとお安くできますが。」と、若いお兄さんがニコニコして立っていました。


「基本料金も半額ぐらいになるし、夏はエアコン代がだいぶお安く…。」などと言われて


少し食指が動き、いろいろ説明を聞いたのちに、


いざ乗り換えようと契約の話になりました。




ところが。


「すみません、契約者名と口座名義が同じじゃなきゃダメなんです」。


あ…、と思いました。


旦那さんが亡くなってから、契約者名を変える気持ちになれなかったのです。


電気料金だけじゃなくて、ガスも水道も、全部。


だから3つとも未だに旦那さんが契約者になってます。


電気もガスも水道も、契約者名と口座名義が違うけど、


今まで、文句言われたこと、ないですよ。


前のアパートでもそうだったし、


今度のアパートも引っ越した当初から、


契約者名は旦那さんの名前で、口座は私の口座を使ってて、


私たちは籍を入れた夫婦ではなかったため、


見た目、全然縁もゆかりもない人の口座に見えるはずなんですけど、


文句言われたことなんか、一度もないです。






電気代が安くなることはかなり魅力でしたけど、


まだまだ抵抗があって、


何のストレスもなく契約者名を変えるなんて、できるわけありません。


まぁいいや、しょうがない、と、あきらめて、


「旦那さんの口座から引き落としにすればどうですか?」と勧める営業の人に、


ぽろっと口から出たのが、


「その人、もうここに住んでいないので。」と言う言葉でした。





言葉を言ってみて、自分でショックを受けました。


あぁ寂しい。


「その人、もうここに住んでいない。」だって、


1年9カ月経って、私、こんな言葉を言うようになってしまったのだわ。



営業の若いお兄さんが、この言葉をどうとったかはわかりませんけど、


(別れた…ってとったかも。)


奥さんが、死んだ亭主を「もうここに住んでない人」と言える神経って、


自分で自分をちょっと疑ってしまいました。




こうやってだんだん、旦那さんが死んだことが普通の日常の事に


なっていってしまうのかもしれないですね。


寂しいし、旦那さんにごめんねの気持ちでいっぱいです。

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