休日の赤丸印
カレンダーに赤丸が付いていません。
今月からはカレンダー通りの休日だからです。
2年前の5月までは、壁に貼ってあるカレンダーの休日の赤丸印を、毎月、旦那さんが付けてくれていたのでした。
勤務表の数字を私が読んで、その日を旦那さんが赤丸で囲むのです。
旦那さんが最後に書いた6月のカレンダーの赤丸が、命日になる日以降、妙に歪んでいたのを思い出しました。
勤務形態が変わることがこんなに喜べるとは、自分でも意外です。
確かに平日が休みだと便利なこともあるけど、
ほぼ一日だけの平日休みって、結局用事で一日が終わってしまって身体が全然休まらないんですよね。
それに、今日が何曜日なんだかさっぱりわからなくなったりして。
テレビとか見ていると、やっぱり世間が休みの時は一緒に休みたいよなぁ、とつくづく思ったりしていました。
私には、カレンダー通りの休みが性に合っているみたいです。
お弁当を持って新しい職場に行き、一日過ごしてきました。
引継ぎの残ってしまっていたことをやっていただけでしたが、
やたらに気疲れした一日でした。
顔や名前だけ中途半端に知っている人たちが相手だから、妙に気を使ってしまって。
帰ってきたら動けなくなって、しばらくぶりで血糖値をあげるためにチョコを食べました。
仕事からの帰り道、今までとは全然違う道なので、
しばらく忘れていた思い出がよみがえりました。
地魚を食べさせる野趣溢れるお店があり、
二人ともその店を気に入って、よく訪れたものでした。
焼き魚や煮魚が、どーんと大皿に盛られて出てくるのです。
でも決して大味ではなく、いくら食べても飽きないような美味しい魚料理を出す店でした。
魚好きの私は大喜びでたくさん食べて、その様子を、旦那さんはいつも嬉しそうに眺めていてくれたものでした。
その料理屋を離れると、すぐに私たちが前に住んでいたアパートが見えます。
防犯のためか、出入り口の通路がとても明るく照らされていて遠くからも見えるのですが、
そのドアから、今にも旦那さんが出てきそうな気がして。
だけど、絶対にそんなことは起こるわけがなくて。
絶対に。 そんなことは起こりません。
地魚料理屋も、前に住んでいたアパートも、
これから出勤日は毎日見ることになるわけですが、
慣れるのに、少し時間がかかりそうです。
でも多分、いつかは慣れるんですけどね。
だけど、その時までに何度泣くことになるのかな。