いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

「もう使われてない下着」の引き出し

一昨日は、実家のお墓の掃除に行ったのですが、


実はその帰り道、ひとつ、自分にご褒美の買い物をしました。


それは、枕です。




私、自分の枕を随分長い事、同じものを使っていて、


割と性分的に物持ちが良いほうなのだけど(つまりケチ?)、


自分でびっくりしたのですが、なんと、同じ枕を20年使ってました。ひぇ。


以前引っ越しをして、新たに寝具を買い揃えたのが20年前。


それから枕を買い替えた覚えがないんだから、間違いない!




私、旦那さんが亡くなってからと言うもの、


家の中の何かを新しくするとか、買い替えるときは、


必ず一時とても悩むのですが、


( つまり旦那さんが知っている物達を、なるべくそのまんまにしておきたい、という。)


だけど、枕についてはほぼ即決でした。




「そういえばこの枕…。」と気がついた瞬間に、


「よし、明日お店に行って買い替えよう!」。


だって20年て。


枕との付き合いのほうが、旦那さんとの付き合いより全然長いのです。 





なので一昨日は、ちょうど実家の町に枕の専門店があったので、


一人用ですが大きな枕を一つ、買って帰りました。


お値段、結構したんですよ、私にしては高い買い物でした。


だけど、前の枕を大事に20年も使ったのだから、自分へのご褒美です。


すでに2日間寝たんですが、すごく寝心地が良いです。


これ、ヘンな話、私の分1個の買い物だったから買えたけど、


あの人と私の分、2個はお財布が許さなかったな。


旦那さん、私ばっかり贅沢してゴメンちゃい。







さて。 休みの最終日、(…と言っても私、明後日年休取ってるんですけどね。ふふ。)


洗濯物をタンスに閉まおうとして、


間違って、旦那さんのものが閉まってある段を開けてしまいました。


死別者の皆さん、そうでしょうけど、


私も旦那さんの物をなかなか片付けられなくて、


大概のものをそのまんまにしてあります。


洋服に関しては、一度、旦那さんの仕事着だけは片付けたことがありましたが、


パンツとか靴下などは、タンスの引き出しに閉まったままにしてありました。




そして、なるべく開けないように見ないようにしてたんだけど、


(思い出して悲しくなるから)


もしかしたら1年以上ぶりで、間違って開けてしまった。  んん~。




そしたら、パンツも靴下もシャツも、キレイにたたんで入れてあって、


その瞬間ちょっとビックリして、次の瞬間とても悲しくなりました。


そういえば、パンツも靴下もシャツも全部、


あんまりグチャグチャと突っ込んだままになっていたから、


私、キレイにたたんで仕舞い直したのだったっけ。


あぁ、こんなの全然、旦那さんの引き出しじゃ、なくなってるじゃないですか。





旦那さんが亡くなった当初しばらくの間、


私、いろんなことに対して、すごくビクビク、ピリピリしてたんですよね。


まるで神経が全部、直接、外気に触れてるみたいな感じで、


あらゆることに対して、過敏に反応してしまっている時期がありました。



だから、旦那さんの引き出しについても、


グチャグチャのまんま保管するのが我慢ならなかったのです。




引き出しを閉めてしまえば見えないのだし、


旦那さんがグチャグチャにしていたのだから、ほんとだったらそのままが良いわけじゃないですか。



旦那さんが使ってたままにしておけばよかったのに、


全部キレイに入れなおしちゃってるから、あの人らしさが全く無くなっちゃって、


パンツも靴下もシャツもきちんとキレイに仕舞われちゃってる、


ただの、見た目淋しい「もう使われてない下着」の引き出しになってしまってました。



あああ~。


なんだかひとつ、大事な思い出を無くしちゃった気分です。

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