いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

復元する力(レジリエンス)

旦那さんが置いて行ってくれた…引き出しの中に無造作に入っていた本…を、


読んでいました。


渡辺和子さんというシスターが書かれた本です。


気になる一節がありました。


「苦しみのさなかに入ると  苦しみはもうなくなって


 ただ生きるという事だけだった。


 (中略)  苦しみの正体をあれこれ詮索したりしているうちは


 まだ自分に余裕がある証拠であって、


 苦しみのさなかに入ってしまうと、ただもう生きることで精いっぱいになってしまい、


 気が付いた時には、苦しみはいつの間にか自分の後ろにあったように思います。」





苦しみが自分の後ろにある…というのはちょっと理解に苦しむのですが、


今の私の状態が、それなのかもしれません。


苦しみは、以前のように生々しいものではなく、心の底に固着してしまっています。


ともかく、旦那さんを失ってしばらくの間は、ほんとうに「苦しみの真っ最中」であって、


私も、生きることで精一杯でした。


あんまり、考えてない。…というか、考えられないし、考える気力がない。


だから、「もう寂しくて苦しくて生きるのが嫌だ」とさえ考えることができませんでした。


ともかく、息を吸って、ご飯を食べて、


会社に行って、会社から帰って来て、お風呂に入って、眠りは浅いけど横になる。


その繰り返し。それだけをしていたような気がします。


人間が本当に苦しい時って、苦しい事さえ自覚できなくなるらしい。


あんな体験は生まれて初めてでした。





どなたかのブログを読んでいて、「レジリエンス」という言葉に出会いました。


日本語にすれば、「復元力」の事だそうな。


配偶者を失った悲しみのどん底から復元する力。


以前読んだ「家族を亡くしたあなたに」という本にも同じようなことが書かれていましたが、


今、もう一度、レジリエンスについて書かれた本を読んでみようと思います。


「OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び」という本です。


アマゾンで頼んだら、明明後日には着くらしいです。

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