いつもとなりにいた人が…nekonezumiのブログ

2020年6月、いつもとなりにいた人が脳梗塞で虹の橋を渡りました。あっという間の出来事でした。

決心と罪悪感は、思ったほどじゃなかったです。

今日は一日、なかなか激しく雨が降っています。


今も少し風が吹いているらしく、雨戸がゴトゴトいっていて、


室内干しの乾燥機がゴォゴォ音がしていて、


しかも今、W杯で日本対ドイツをやってるから、


テレビの音を大きくしてあり、


何かあったらすぐ隣の部屋に行けるようにしてあります。



こんなにあちこちから、いろんな音が聞こえてくるなんて、


今はもう、あまりないことだから、


ふと、二人で暮らしていた頃を思い出しました。






思い出すと言えば、


今日、家から小道を通って、国道に出たところで、


サイレンを鳴らして、救急車が後ろから走ってきました。


私は左に寄って、救急車を先に行かせたところで、


2年半前に、旦那さんと私を乗せた救急車が、


同じ道路を同じ方向に走って行ったことを思い出しました。




そしたらやっぱり涙がでます。


でもここのところ、久しぶりで流した涙だった気がします。


救急車に乗せられて、


「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と、


呂律の回らなくなった舌で、私と自分自身に言い聞かせていたあの人。


それを私、起こっている状況がよくつかめないまま、


「大丈夫じゃないでしょー。」と叱るように言ってしまった。


まさか死ぬなんて思わなかったから。


そんなこと、まだまだ先の事だとしか思わなかったから。


何十年も生きてきて、後悔することは山ほどあるけど、


あんなに心が痛む大きな後悔って、他にはありません。





今日は一つ、今までできなかったことをしました。


私、テレビを録画しておいて、後から楽しむ趣味があるのですが、


USBがいっぱいになってきちゃって、


録画してある番組を削除する必要が出てきたのです。




旦那さんが居た時から使っていたUSBで、


あの人が録画した番組もたくさん残っていました。



今までは全部消さずにとっておいてあったのですが…。


何とか空き時間を作るために、自分が録画したものばかり削除して2年半。


だけどそろそろ、


「もう、旦那のも消そうかな。」と思う日が来たのです。




録画を取っておいても、あの人はもう絶対に見ないんだから。


残っている録画番組を見るたび、旦那さんを思い出して心が痛むなら、


いっそのこと、消してしまったほうがよい。



全部なんて消さないですけどね。


日付順に並んでいると、旦那さんが録画したものがわかっちゃうから、


あいうえお順に並べ替えて、


自分の興味のないものを消す、やり方にしました。


そして、空き時間が20時間ぐらいになったところでやめておきました。



こういう日が来るって、わかってはいたけど、


思ったほど「決心」が必要だったり、罪悪感が出たりせずに済みました。


自分でも意外なほど、抵抗なくパッと消しました。


でも、消したと言っても一部だからね。


だから、あんまり苦しくないのかもしれないです。

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